悪玉コレステロール(LDL)と善玉コレステロール(HDL)

コレステロール値と動脈硬化の関係は大変重要です。LDLが悪玉コレステロールと呼ばれ、HDLが善玉コレステロールと呼ばれています。LDLの働きは肝臓から血管までコレステロールを運び、血管の構築を維持するように働きます。これが少ないと、血管のコレステロールが少なく血管が脆弱になり、血管が破けやすくなり、出血してしまう原因になります。コレステロールを十分にとれなかった時代は脳出血が多かったのは、高血圧が大きな原因ですが、コレステロールの摂取が少なかったことも関係していると思われます。逆にHDLは血管からコレステロールを肝臓まで運ぶ役割をしています。現代社会では、コレステロールを取りすぎる傾向にあり、血管にコレステロールがたまりやすくなり、動脈硬化が促進されます。そのためコレステロールを肝臓から血管に運ぶLDLが悪玉と呼ばれ、逆に血管からコレステロールを引き抜くHDLが善玉と呼ばれています。

 江戸時代や明治時代なら、コレステロールの摂取が少なかったから、血管からコレステロールを引き抜くHDLが悪玉で、肝臓からコレステロールを運ぶLDLが善玉と呼ばれるかもしれません。

 患者さんには、善玉と悪玉という名前より、その機能をきっちり説明してあげることが、重要だと感じています。名前の一人歩きが気になります。患者さんの視点にたって説明することが重要だと思っています。

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