胃透視検査と内視鏡検査

胃透視検査と内視鏡検査、ともに食堂、胃、十二指腸病変を見つけるには有効な方法です。では、どちらがお勧めできるかということです。胃透視検査は、飲んだバリウムを胃の中に薄く広げて、胃の形や表面の凹凸をレントゲンで観察するものです。一方、内視鏡検査は先端についた小型カメラで胃の中を直接観察するものです。胃透視は白黒の影絵を見ているにすぎず、凸凹のない平坦な病変や色の違いは認識できませんが、内視鏡は色の変化やわずかな粘膜の隆起や凹み、模様のちがいを認識できます。特に早期の胃がんにおいては、病変がわずかな隆起や凹み、周囲の粘膜との色のちがいとしてしか認識できないことが多いため、内視鏡の方がこうした病変の指摘には断然優れています。また、内視鏡では食道についても胃と同じ様に観察できますが、胃透視では食道はさっとバリウムが流れてしまうため、小さな病変や平坦な病変の指摘は困難です。さらに、内視鏡では“がん”が疑われたら、その病変の組織を一部採取(生検)して、病理診断(顕微鏡診断)によって“がん”かどうかの確定診断をつけることができます。その意味では、内視鏡検査が早期の病変を見つけるには、優れていると考えられます。

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