アテローム性動脈硬化と急性冠症候群

動脈硬化とは、動脈の血管が硬くなって弾力性が失われた状態です。動脈は、内側から内皮細胞、内膜、中膜、外膜の騒擾の構造になっています。心臓を養う冠動脈には、動脈の一番内側の内膜に粥(かゆ)状の病変(プラーク)と呼ばれる病変が形成され、動脈が細くなるタイプの動脈硬化が起こりやすいです。これは、アテローム性動脈硬化とも呼ばれます。このプラークが壊れてその部位に血栓ができたり、プラークの表面に、びらんができて、血栓ができて、冠動脈内で血栓が形成されると、冠動脈の狭窄や閉塞が突然起こることになります。それが原因で、不安定狭心症になったり、急性心筋梗塞になったり、心臓による突然死を引き起こすことになります。これらは、急性冠症候群と呼ばれています。一般的には「びらん」とは皮膚や粘膜の上層の細胞がはがれ落ち、内層が露出している状態になることをいいます。冠動脈の場合は血管の一番内側に内皮細胞が剥がれ落ちている状態と言えます。

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