消化管がん

消化管(口から食道、胃、小腸、大腸を経て肛門まで)は食物の消化、吸収、排泄に重要な臓器です。

消化管がんは、この消化管にある粘膜の細胞が何らかの原因でがん細胞となる病気です。

消化管がんには主に、食道がん、胃がん、大腸がんなどがあります。食道・胃・大腸がんを合わせるとがん全体の死亡者数の約1/3を占めます。しかしながら、それらは発見・治療が早期であればあるほど予後が良くなります。

食道がんの原因として、飲酒・喫煙が大きな危険因子です。食習慣(熱いもの辛いものをよく食べる、野菜や果物の摂取不足)も発症リスクを高めます。胃がんの原因として、ピロリ菌感染が最大の原因で、生活習慣(塩分の多い食事、喫煙、野菜や果物の摂取不足)は発症リスクを高めます。大腸がんの原因として、食生活の欧米化(動物性タンパク質や脂肪分摂取の増加)、運動不足、肥満、喫煙などが発症リスクを高めます。

検査方法は、食道がん、胃がんは、上部消化管内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)です。大腸がんは、便潜血で、スクリーニング検査をしますが、やはり、精密検査としては、下部消化管内視鏡検査(大腸内視鏡検査)が、必要となります。胃透視検査は、飲んだバリウムを胃の中に薄く広げて、胃の形や表面の凹凸をレントゲンで観察するものです。下部消化管造影検査(注腸)は、大腸(直腸・結腸)の病変をチェックするための検査です。 肛門から大腸に造影剤(約200cc)を注入し、X線撮影を行う検査法であり、下部消化管X線検査ともいいます。私はこれらの透視検査より、診断の精度を考えて内視鏡検査をすることをお勧めします。

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